セントジョージズ・ピーテッド・８年・カスクストレングス（ＳＭＷＳ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［イングリッシュ・モルト］　￥１８５０ スモークしたサキイカとチーズ鱈、火を入れる前の炭、焦げたパン等の綺麗なスモーキー香の奥から、ピーチとカスタードクリームが顔を覗かせます。　 舌の上ではアルコールの強さを炸裂させながら、甘味と塩味が現れ、最後にピート＆スモークが一気に溢れ出ます。　 口の中に塩気を残しながら、スモーキーな余韻が飲むごとに倍増。　 とてもパワフルで味わい深い逸品です。 イングランドには歴史上１８箇所のウイスキー蒸溜所があったのですが、１９１０年には国内からその全てが消失。　 しかし、２００６年にセントジョージズ蒸溜所が設立され、ウイスキーの歴史が再スタートしました。 ラフロイグの元蒸溜所長が技術を提供し、現在では国内トップブランドとなっています。　 今回の逸品は、同蒸溜所としては初となるＳＭＷＳからのリリース。　 気合を感じる仕上がりとなっています。

グレンバーギー・１７年・シェリーカスク（ハンターレイン・ＯＭＣ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［スペイサイド・モルト］　￥１４５０ オレンジ、マンゴープリン、フルーツ牛乳、チョコフレーク、上質なオロロソシェリー等、ふくよかで華やかな香り。　 滑らかな口当たりで熟成感のあるソフトな液体は、コクと甘さのバランスが心地良く、とても上品な味わい。　 喉元を過ぎた後もシェリーとウッディーな余韻がしばらく続き満足感あり。　 さすがはＯＭＣ、実力のほどが伺えます。 「バランタインの心臓」と呼ばれるモルト原酒を生産するグレンバーギー蒸溜所。　 その異名の通り、世界のトップブランドであるブレンデッドウイスキー「バランタイン」のキーモルトとしてその美味しさを担っています。　 その為もあり、シングルモルトとしては全生産量の２％のみしかリリースされていません。　 しかも殆どがバーボン樽熟成なので、シェリー樽での熟成モルトは貴重なのです。

ダルリンプル（アイルサベイ）・６年・ティースプーン（オーシャンズ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［ローランド・モルト］　￥１０００ 青肉メロン、食パンのミミ、黄色リンゴ、麦茶、バニラ味ビスケットなどの芳醇な香り。　 口の中ではアルコール度数（６０度）程の刺激はなく、さらりとした口当たり。　 優しいハチミツとモモのしっかりとした甘さが口の中に拡がった後、ホットなスパイスや生姜が舌の上にとどまります。　 その後、ブラックペッパーの余韻で胃の中は熱くなることでしょう。 スコットランドのローランド地方で２００７年に設立された新しい蒸溜所「アイルサベイ」。 そこで作られた原酒に、大人の事情でティースプーン１杯分だけ他所のモルトをブレンドしています。 その為、名前も大人の事情によりダルリンプルと名乗っています。　 日本では殆ど流通していないアイルサベイのバーボン樽熟成品がやっとお目見えです。

コーヴァル・ウィート・カスクストレングス 　［アメリカ・小麦ウイスキー］　　　　￥１３００ キャラメル、コーヒービーンズ、シナモンシュガーをふりかけた揚げパン、ドライなつめやし、栗きんとん、安納芋、微量のエナメルなどとても濃厚な香り。　 口の中ではボディが厚く、たっぷりとコクのある甘さが口一杯に拡がります。　 その後、タンニンが舌の上に出現。　 ホイップクリームをのせたマロングラッセとスパイシーな余韻がしばらく続き、最後の最後まで楽しめます。 アメリカ禁酒法以降、シカゴに初めて設立された蒸溜所「コーヴァル」（２００８年創業）。　 最新鋭の設備を使い、時代最先端のウイスキーやジン等を作るクラフトディスティラリーのパイオニア。 ここでは原材料の良さを引き出すために、原料は全てオーガニックを使用。　 残念なのはこのウィート（小麦）原酒の生産は現在ストップされており、再開の予定はないそうです。 こんなに旨いのに残念。

マッカー・エイジドジン・カスクストレングス（ＳＭＷＳ）　　 　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［スコットランド・熟成ジン］　￥１０００ レモングラッセ、活き活きとしたジュニパーベリー、すもも、リコリス、粒こしょう等の爽やかな香り。 ねっとりとした口当たりでシトラスとスパイスが溶け込んだ液体は、口の中を流れるに従い、ドライからまろやかな甘味、そしてビターへと徐々に変化しながら味のバランスをキープ。　 レモンスカッシュ、コリアンダー、ジュニパーベリーの爽やかな余韻がとても長く持続します。 １７７０年創業のグラスゴー蒸溜所の名を引継ぎ、２０１４年に設立された新しい蒸溜所。　 ウイスキーの販売も手がけていますが、現時点ではジンの蒸留をメインとしています。　 なんとこの蒸溜所は単式蒸留器で７回も蒸留するこだわりを持ち、昨年だけでも数々の受賞歴を持つ実力者。　 しかも今回はＳＭＷＳがバーボン樽熟成の樽出し原酒をボトリングした、特に優れた逸品です。

ヴェルナッチャ・ディ・オルスターノ・７年熟成（ファミリア・オロ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［サルデーニャ島・フロール発酵ワイン］　￥１１００ アーモンドクランチ、干し柿、ライ麦パン、プラリネチョコレートなどの繊細で温かい香り。　 滑らかな口当たりで、ドライフルーツのコクのある甘さと、穏やかでまろやかな酸味が究極のバランスでまったりと口の中を満たしていきます。　 その後、ナッツとクリームチョコレートの余韻が長く持続。　 上品でフルボディ、ドライな味わいが楽しめます。　 数々の賞を受賞している注目の作り手による貴重な逸品です。 イタリア・サルデーニャ島の西岸に接するオリスターノ。　 彼の地で１４世紀から伝わる伝統的なワイン「ヴェルナッチャ・ディ・オルスターノ」は同名の土着葡萄から作られます。　 製法はシェリーに似ているのですが、異なるのは酒精強化をしていない点。　 極限まで発酵させ、フロールとともに栗の木樽で７年間熟成させています。　 日本ではあまり見かけない、サルデーニャ伝統のワインの美味しさをご体験あれ。