ボウモア・１９８２・オクタブ・２７年・カスクストレングス 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［アイラ・モルト］　￥１７５０【税込】 ラベンダー、バニラアイス、ピート、卵の燻製の香りに期待感がフルリミット。　 口に入れた途端、フローラルな香りが溢れ出て一気にラベンダーに包まれてしまいます。 熟成感のあるソフトな口当たりで、優しく癒される甘さが口一杯に拡がり、スモークがパフュームの影から顔を覗かせ、しばらくは心地良いラベンダーの余韻に満たされます。 「オクタブ」とは５０リットル程の小樽の呼び名（バット樽の約１／４サイズ） この小樽（シェリーの１STフィル）で追加熟成を３ヶ月間行いました。　 樽が小さければ小さい程、原酒は樽自体の影響を強く受けます。 ２７年もの長期熟成後のオクタブ熟成だけあり、熟成感と複雑性はひとしおです。　 しかも驚きの７０本限定だとか。 好き嫌いが別れる８０年代の“パフューミ−ボウモア”ですが、上質の物を飲むと貴方も虜になるかも。 私も例に漏れず、ハマっちゃいました。

タクティカル・１９９９・カスクストレングス・１０年（タリスカー、ＯＭＣ） 　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　［アイランズ・モルト］　￥１２５０【税込】 緑茶、若いパイナップル、青りんご、そして程よいピートとスモークが複雑に絡み合い、一団となって押し寄せてきます。　 口に含むと思いのほかサラッとした液体が流れ込み、微かに塩気を伴った優しい甘さが拡がってきます。 余韻は静かですが、はっきりとしたスモークが訪れペッパーを口に残していきます。 “タクティカル”　聞き慣れない名前かと思いますが、これは『タリスカー』の別 名。 ボトラー物のタリスカーは殆どお目にかかる機会はないですが、ボトラーからリリースする場合は契約上「タリスカー」と名乗れない事が多いため、別 名を付けます。 大人の世界はややこしいですね。　 滅多に飲めないボトラ−・タリスカーはオフィシャルでは出せない特徴を持っています。 通常の１０年熟成品との見比べると差は歴然としますよ。

軽井沢・１９９７・カスクストレングス・１３年 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ジャパニーズ・モルト］　￥１１００【税込】 ミカン缶 のシロップ、あんこがたっぷり入った最中、チョコレートをコーティングしたオレンジピール、ナッツ等の香りに圧倒されます。 口の中ではとてもパワフルで、程よい甘味と豊満なコクのバランスが素晴しく、ビターチョコとオレンジの余韻にウットリ。 とても完成度が高く、飲みごたえ十分な味わいです。 待望の『軽井沢蒸留所』のシングルカスクが入荷しました。 オーシャン（大黒葡萄酒）→メルシャン（三楽）→キリンへと経営が引き継がれ、どんどん影が薄れてきた感がありますが、軽井沢は素晴らしいウイスキーを造っています。　 原料の大麦に大いにこだわり、優良品種である『ゴールデンプロミス種』をスコットランドから輸入（マッカランもこの品種にこだわっている）。 そして、シェリー樽へのこだわりもマッカランと同じ。 さすが軽井沢、完成度が高いです。

エヴァンウィリアムス・１９９９・ＷＭＬ記念ボトル・１０年 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［バーボン］　￥１０５０【税込】 メープルシロップや生キャラメル、チェリーのシロップ漬け、パパイヤの皮、乾燥した大地など、穏やかながらも存在感のある香り。 口に含むと、高いアルコール度数により口の中は大爆発。 コクのあるしっかりとしたフルーツの甘味、その後にカルダモンやシナモンが口に拡がり、オレンジの甘露煮と共にスパイシーな余韻を感じながら、ドライに変化。 こちらは「ウイスキーマガジンライブ」の記念ボトル。　 エヴァンウィリアムスは『ヘブンヒル蒸留所』のトップブランドですが、「ヘブンヒル」と名乗らず「エヴァン・・」と名乗るのは、この商品に対する自信の現れでしょうか。　 確かに素晴らしい出来栄えで、批評家達もかなりの高評価。 バレルプルーフのためアルコール６３.９度、要注意です。 因にこのヘブンヒル蒸留所は「エライジャクレイグ」「ＪＴＳブラウン」「オールドフィッツジェラルド」など、２００近いブランドを造っている米国のトップ蒸留所です。

ペール・ラバ・ドール・４年　［マリーガラント・アグリコールラム］　　￥８００【税込】 絞りたての生ぬ るいサトウキビジュースや麦芽クッキー、献血カーの車内の香りが、ホッとする程に暖かく香りますが、ブランの香りほどの威圧感は鳴りを潜めています。 口当たりはサラッとしていて、優しい甘さとコーヒーのコクが舌に浸透するかのようにそっと撫で、余韻にカラメルと注射器、洗いたての食器を感じます。 個人的に『いつか飲んでみたいラム』ナンバーワンの貴重な逸品が遂に入荷しました。 今注目の「フレンチ・クレオールラム」の中でも特に人気のある『ペール・ラバ』。 この昔ながらの手造りラムは、フランス海外県マ−リーガラント島の小さな小さな蒸留所で造られています。　 そして、その蒸留所でしか買えない限定品がこの『ドール』です。 今後、このド−ルは２年熟成品に変るそうなので、日本でこの４年熟成を飲めるのは最後になるかも。

ルイス・カバジェロ・モスカテル・ディ・チピオナ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［甘口・マスカット・シェリー］ ￥６５０【税込】 レモンティーやレーズン、黒糖などの甘く癒される香りが、優し過ぎるほどに鼻をくすぐります。 口の中では、まろやかな甘さと共に穏やかな酸味に満たされ、まるで蜂蜜を溶かしたレモンティーを飲んでいるかのよう。　 濃厚な甘さはあるものの、酸味により綺麗にバランスを取っています。　 「こりゃ旨いわ〜」と思わず呟いてしまいそうです。 美味しい「モスカテル」を見つけちゃいました。 完熟したマスカット種のブドウをさらに天日干し、糖分濃度が高くなった時点で絞った「マスカットジュース」を原料にしているシェリーです。　 シェリーを飲んだことのない方でも、これならグイグイ飲めちゃうこと間違いなし。 有名シェリー会社を買収して、今やビックカンパニーになった「ルイス・カバジェロ」その躍進の理由は、この美味しさにあるのかも・・・。