ラガヴーリン・キルダルトン・アイラリザーブ（ＢＢＲ）　［アイラ・モルト］　　　　 ￥１９５０ 潮風が鼻に吹き込み、ピートと力強いヨード臭が飛び込んできます。 次第にサバの燻製と煙突掃除、微かにコンペイ糖の香りが出現。　 滑らかな口当たりで、穏やかな甘さと共にスモーキーな味わいが口の中で拡がります。 甘塩っぱいタクアンを口の中に残しながら強烈なスモークが暫く続く、とてもとてもリッチな逸品。 世にも珍しく殆ど目にすることがない、ボトラーズ物の「ラガヴーリン」が入荷しました。 蒸留所との契約上、ラガヴーリンとの表記はありませんが正真正銘ラガヴーリン。 私の様なラガヴーリン大好き人間にとっては夢の様な一本です。　 熟成期間などの詳細は分かりませんが、まだまだ荒削りな若々しさを武器とした味わいです。

クラガンモア・１９９９・１６年（ケイデンヘッド）　［スペイサイド・モルト］ 　　￥１２００ イチゴジャム、焼きりんご、発酵バター、フェンネルを振りかけたボンレスハム等の香りが漂います。 口に含むとレーズンや砂糖をまぶしたフルーツゼリーの甘さが行き渡り、リッチでまろやかな味わい。 最初の余韻はフルーティーですが、タニリンでドライなハーブなものに変化しながら長く続きます。　 期待を裏切らない逸品です。 知名度は今ひとつですが、実はスペイサイドを代表するほど評価の高い銘柄。 その美味しさの理由の１つが仕込み水にあります。　 蒸留所の近くにある「クラガンモアの丘」から湧き出ている水こそ、昔から密造者が好んで使っていたと言われる名水中の名水なのです。　 ちなみに今回はバーボン樽で熟成させています。

ターコネル・シェリーカスク・１０年　［アイリッシュ・モルト］　　　　　　　　￥１１５０ ウッディーでナッティーな香りの中から、砂糖漬けのレモンピールやアメリカンチェリー、レーズン、ソフトなシェリーの香りが漂ってきます。　 ボディはありながら優しい口当たり。　 ドライフルーツの奥深い甘さが口の中に拡がり、バランスのとれた満足感のある味わい。　 余韻はシェリーとドライフルーツが穏やかに持続します。 アイルランド共和国の東海岸北部（北アイルランドとの国境近く）にあるクーリー蒸留所（１９８９年操業）が生産する代表銘柄のひとつ「ターコネル」。　 アメリカ禁酒法施行（１９２０年）前のアメリカで大人気だったアイリッシュブランドを再現して作られています。 この蒸留所、実は２０１４年からサントリーが所有しています。

ベンリネス・１９８８・１６年（モンゴメリー）　［スペイサイド・モルト］　　　　　￥８５０ 熟成されたモルト香と共に、和梨、バナナ、パイナップル、コショウ、大学イモなどの香り。　 口に含むと、瑞々しい口当たりでシルクの様な舌触りで、優しい甘さがサラリと舌の上を流れていきます。　 塩辛さを口の中に残しながら、モルティでフルーティーな余韻。 コストパフォーマンスの優れた逸品です。 ２００４年にボトリング及び販売された掘り出し物です。　 ここ１０年のモルトウイスキーの値上がりには目を見張るものがありますが、１０年前はこのぐらいの価格で同程度の物は飲めたのですね。　 スペイサイドの中心部を見下ろす「ベンリネス山」の麓にこの蒸留所はあり、山から流れ出す水を仕込み水につかっています。

ピエール・ユエ・１９７２・シングルカスク・４２年 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　［カルヴァドス］ ￥２８５０（１／２ショット ￥１４５０） グラスから溢れ出る力強い香りからは、焼きリンゴやヌガー、チョコレートバー、熟成感のあるウッディーな香りを感じます。　 口に含むとまろやかなアタックの後、りんごのエレガントな甘さがじんわりと拡がり、微かな渋みと共にビター感が心地良く、舌の上で遊びだします。　 そして暫く楽しめる繊細な焼きリンゴの余韻。　 全体を通してのバランスが素晴らしく、１つのストーリーを体感出来ます。 ４２年という長期熟成品、しかも１９７２年のシングルヴィンテージといえばその貴重さが伝わるでしょう。 しかもその生産者は作る姿勢と品質から、業界で一目置かれる存在。 パリの超一流レストランで採用され、英国王室御用達としてバッキンガム宮殿でも愛飲されています。 日本市場限定１２０本のリリース。　これだけ揃えば飲む価値十分です。

グアドループ・ベルヴュー・１９９８・１５年（ダンカンテイラー） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［マリーガラント・ラム］　￥１７５０ ドライフルーツたっぷりのフルーツケーキ、完熟バナナ、マーマレード、バニラ、クローブ、干し柿、粘土など様々な香りが次々に現れる。　 どっしりとした力強い口当たり。　 焼きパイナップル、サトウキビシロップ、グレイビーソース等のコクがあるディープな味わい。　 余韻はシナモン等のスパイスとドライフルーツ。　 最後の最後までパワーは落ちません。 カリブ海のフランス海外県に属するマリーガラント島にあるベルヴュー蒸留所。　 通常は蒸留所名ではなく生産者名「ダモワゾー」のという名前で販売。　 島内最大の規模を誇り、ボディの綺麗さに定評を持ち、様々な賞を受賞しています。　 この島には３つのラム蒸留所（ペールラバ、ビエール）がありますが、どれも超個性的で最近のラム人気の立役者的な位置を占めており注目の的です。

ノニーノ・モスカート　［グラッパ］　　　　　　　　　　　　　　　　　　￥７５０ 癒される程の上品で華やかな香りはフローラル＆フルーティー。　 次第にバニラや蜂蜜の香りもそれらに加わります。　 口当たりは真綿のように優しく、繊細なフレッシュジュースの甘さが口の中に染み渡り充満。　 蜂蜜の余韻の後に新鮮なハーブがさり気なく現れ、心落ち着く味わいです。 近年の高品質グラッパの創始者「ベニート・ノニーノ」率いる、「ノニーノ・ ファミリー」がつくり出す、マスカットの一種であるモスカート種原料のグラッパです。　 彼の功績なくして、現代の世界的グラッパブームはあり得なかったといっても 過言ではありません。 製造工程でノニーノ美人３姉妹が重要な役割を担っているだけあり、女性らしくとても繊細で上品な味わいのする優れものです。

シャトー・ド・レイヌ・ヴィニョー・１９９８ 　［仏ソーテルヌ１級・貴腐ワイン］　￥１４５０ ハチミツ、アプリコットジャム、マンゴー、花梨、フルーツパーラーのキッチン、ミネラルと軽い紅茶の香り。　 フルーティーな甘い香りに幸せの扉が開かれます。　 トロ〜リとした甘い液体が舌に絡み付き、マンゴーやアプリコット、肝油の甘さが舌をとろけさせます。 バランス良い微かな酸味もあり、甘口のハチミツレモンの味わい。　 ハチミツ入り紅茶の余韻がやや暫く続き、幸福感に満たされます。 皆様お待ちかねの、クリスマス時期恒例の「ＡＯＣソーテルヌ第１級」の貴腐ワイン。 ２０世紀初めは、超高級シャトー・ディケムより出来が良かったと賞賛され、同等の質とポテンシャルがあると見なされている、優良貴腐ワインの「ド・レイヌ・ヴィニョー」。 １９９８年は優良ヴィンテージだけあり、そのエレガントな味わいに、甘美な陶酔に浸りながら幸せな時間を過ごせる事でしょう。　 ご自身へのご褒美に、あこがれのソーテルヌ第１級はいかがですか。