トマーティン・１９７６・カスクストレングス・３４年 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［スペイサイド・モルト］　￥２３００ イチゴジャムやマンゴークリーム、シェリー等の甘い香りと、ハーブの爽やかな香りが絶妙なハーモニーを奏で、押し付けがましくなく癒される香り。　 口の中ではクリーミーな舌触りでソフト。　 ピーチネクターの甘さをたっぷりと楽しんだ後、黒糖のコクを舌の上に残しながら、ミントの爽やかな余韻が訪れます。　 シェリーの熟成感に大満足な逸品です。 トマーティンの当たり年と言われている１９７６年ヴィンテージ（大晦日に蒸留）。 初めて日本企業がオーナーとなったスコッチ蒸留所として有名ですが、数多くのブレンデッドウイスキーの原酒としても大活躍する人気蒸留所でもあります。 昨年入荷した「見返り美人」ラベルに続き、今回のラベルは喜多川歌磨の浮世絵「ぽっぴんを吹く娘」がモチーフに描かれています。

グレンスコシア・１９９２・カスクストレングス・１６年（ＳＭＷＳ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［キャンベルタウン・モルト］　￥１５００ 爽やかな花、バナナ、パイナップル、生クリーム、タバコ、レザー、そして微かにスモーキ−な香りが次々に押し寄せてきます。　 口に含むと優しい甘さのフルーツパフェが拡がり、わずかな塩気と細かいタンニンを舌の上に残しながらサラッと流れていきます。 余韻は柿、アニス、蜂蜜、バニラアイスがしばらく続き、気分が高揚してきます。 １９世紀後半、この蒸留所のあるキャンベルタウンには約３０の蒸留所があり、ウイスキーのメッカとして賑わっていたそうです。　 しかし現在、その中で生き残っている蒸留所は僅か２カ所。（２００４年に３カ所目の新しい蒸留所が創業）　 グレンスコシアは生産量を極端に減らし稼動を続けていますが、私の好きな蒸留所の１つなので今後の人気復活に期待したいものです。

軽井沢・１９９９＋２０００・シェリーカスク・１１年 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ジャパニーズ・モルト］　￥１１５０ 梅酒、ドライアプリコット、チョコチップクッキー、シェリーの香ばしさと微かなピート、そして爽やかなハーブが鼻を駆け抜けます。　 強いアルコールの刺激と共にドライフルーツの甘さがマッタリと口に拡がり、飲みごたえ十分。　 舌の上にコショウの刺激を残しながら、ドライプルーンとクローブの余韻が続いていきます。 昨年惜しくも閉鎖された「軽井沢蒸留所」の忘れ形見のモルトです。　 １９５６年に生産を開始してから５５年間、「オーシャン」や「軽井沢ヴィンテージ」等の様々な銘柄を世に送り出し、私も個人的に大好きな蒸留所でした。　 今回のモルトはイチローズモルトを産する秩父蒸留所の熟成庫に移されたモルトからボトリング。　 次はいつお目にかかれるかわからない大変貴重な逸品です。

ランブル・ド・ヴォヤジェ・１９９８・フェイヴァリット（シャンタルコント） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［マルティニーク産ラム］　￥１１００ 香りは絞りたてオレンジジュース、グレープフルーツの皮、熟成アルマニャック、花畑、フルーツがたっぷり入ったプラスチック製ケース。　 口に含むと瑞々しい糖蜜の上品で繊細な甘さを先ず感じ、次第にスパイシーさが現れ、心地良い黒糖とハーブの余韻へと続きます。 これは「ラムを超えたラム」という表現がピッタリのマニア向けラムです。 フランスワインの著名な作り手「シャンタルコント」が瓶詰め販売する、フランス領・マルティニーク島産の上質なラム。　蒸留所名は「ラ・フェイバリット」。　 この作り手は先祖代々かたくなに家族経営を貫き、高品質なラムを丁寧に少量 生産するという信条を守り続けています。　 名前の由来は、この蒸留所のある町でナポレオン妃ジョセフィーヌが生まれた事から、「ナポレオンのお気に入り」という意味合いで名付けられたそうです。

レゼルバ・デル・セニョール・アネホ　［テキーラ］　　　　　　　　　　　　　￥９００ バニラアイス、生クリームがたっぷりのったパパイヤ、コーヒー牛乳などのふんわりとした優しい甘さと爽快感のあるハーブの香り。　 口当たりは滑らかでクリーミー、カスタードクリームのリッチな甘さが一気に拡がり、味わいの後半から余韻にかけて唐辛子のピリピリ感が程よく襲って来ます。　 そして余韻の後半に樽のスモーキーさが顔を出し、しばらく続きます。 フルーティーで甘味に富んだテキーラを産するロスアルトス地方で作られたプレミアムテキーラ。　 原材料にはブルーアガベを１００％使った本格派、しかも１８ヵ月間もホワイトオーク樽で熟成。　 国際味覚品質協会コンクールにて、テキーラとして唯一の最高賞３つ星を獲得する等、受賞歴も多数あり、世界が注目するテキーラです。

ミュスカ・ド・リヴザルト・２００８・ドメーヌ・カズ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［甘口デザートワイン］　￥９５０ アプリコットや花梨のシロップ、レモンピールの砂糖漬け、フルーツの爽やかな香りが鼻の奥にまで浸透していきます。　 口当たりはとてもシルキーで、マスカットゼリーの甘さが口の隅々にまで拡がりながら溶けていきます。 甘い葡萄の皮までしっかりと食べた後の余韻が舌の奥に名残りを残しながら、フルーツキャンディーの甘〜い余韻がしばらく続きます。 フランス３ツ星レストランでは定番となっている、「ドメーヌ・カズ」の甘口白ワイン（ヴァン・ドゥ−・ナチュレ）。　 １９９７年よりすべての葡萄にビオディナミ農法を採用するフランス最大の生産者。 「ルーション地方の真の雄」と評価が高く、各地の国際ワインコンクールで３００以上の受賞歴を持っています。　 このドメーヌが得意とするリヴザルトだけあり、まだ若い２００８年ヴィンテージと言えどもウットリする美味しさです。