今月は“日本のモルトウイスキー３種類”が入荷しました。 先月行われた「第１０回ウイスキーマガジン・ライブ！」の記念ボトルとして、それぞれの蒸留所がオフィシャルでボトリングしてしまいました。 「国内競合他社が企業の垣根を超え、ウイスキーの素晴しさを知って頂く」という企画なのですが、各蒸留所の自信作での“一騎討ち”的な楽しみも・・・。 それぞれの蒸留所が他社に負けじと用意した渾身のモルト、滅多に味わえないモノばかりです。 　『山崎・１９９６・カスクストレングス・１２年・シェリーカスク』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ジャパニーズ・モルト］　￥１７５０【税込】 圧倒的に濃厚なシェリーの甘い香りと、ザクロのまったりとした香り、奥の方から炭の香りが漂う。　 口に含むと、初めはザクロの甘さが舌を包むが、あっという間にドライな味わいに変化して、次第にスモークが微かに出現。　 ザクロとスモークのバランス良い余韻が続きます。 京都にあるサントリー山崎蒸留所のシェリー樽熟成原酒。 １９２７年操業の日本初のモルトウイスキーの蒸留所。　 日本のウイスキーの歴史はここから始まったのです。

『羽生・１９９１・カスクストレングス・１８年・ミズナラカスク』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　［ジャパニーズ・モルト］　￥１６５０【税込】 パイナップルや梅、バター、ココナッツの甘い香りに樟脳の香りがミックス。 口の中では上品で優しく瑞々しい味わいで、まろやか過ぎないウッディーな甘さとスパイシーさが楽しめる。　 個性的で印象に残る逸品です。 ２０００年まで埼玉の羽生で稼動していた、今話題のイチローズモルトを産する蒸留所。 その原酒を、今ヨーロッパで大人気の日本独自の樽・ミズナラ樽で熟成。　 ２００８年からは秩父蒸留所で操業再開。

『軽井沢・１９９０・カスクストレングス・１９年・シェリーカスク』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ジャパニーズ・モルト］　￥１５００【税込】 キャラメル、アプリコット、アップルパイ、たばこ、革の甘い香り、様々な香りが次々に飛び出して来ます。　 しっかりとしてボディの厚く濃厚な味わい、ドライフルーツの香ばしさとコクのある甘さが楽しめ、余韻はスモーキー。 メルシャンが１９５６年に操業を開始した軽井沢蒸留所のシェリー樽熟成原酒。 現在は稼動休止中、こんな美味しいモルトを今は造っていないなんて勿体無い勿体無い。

『サンテティエンヌ・エクストラヴィユ−・スモークヘッドフィニッシュ』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［マルティニーク・ラム］　￥１０００【税込】 最初に押し寄せるピートとヨードの香りの後に、バニラの甘い香りが漂い、バルサミコやドライバナナ、完熟洋梨、桃缶 シロップの甘い香りにホッとさせられます。　 口の中では驚く程ドライでアルコール感もあり飲みごたえは十分、徐々に優しい甘さも引き出されスパイシー。　 余韻でもスモーキーなウイスキーとアグリコールラム独特の甘さの両方が楽しめるます。 最近、真新しいラムが次々輸入される中、変わり種でとても斬新な逸品が入荷しました。 カリブ海に浮かぶフランス海外県の１つ「マルティニーク島」の“アグリコールラム”を 「アイラ島産モルト」“スモークヘッド”樽で追加熟成させました。　　 と、ここで解説・・・ アグリコールラム：サトウキビの絞り汁１００％を原料とする、上品で香り高いラム。 　　　　　　　　　通常のラムはサトウキビを製糖した後の副産物である糖蜜が原料。 スモークヘッド：強烈なスモークと太いピートが特徴である、人気のモルトウイスキー。 　　　　　　　　名前は伏せられているがアイラ島のアードベック蒸留所の若いモルト。 　　　　　　　　（ちなみに、今月入荷しています） 人気上昇中の「アグリコールラム」と圧倒的な人気を誇る「アイラモルト」の融合。 想像するだけでもワクワクして来ます。

『アレクサンダーゴードン・ドライアモンティリャード』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［辛口シェリー］　￥８５０【税込】 フレッシュなレーズン、ヘーゼルナッツ、カラメル、シナモン等の優しく甘い香り。 口の中ではソフトで滑らか、香りのニュアンスがそのまま引き継がれ、上品で繊細、そして心地良いほのかな苦味で締めくくられ、とても素晴らしい味わいです。 かなり高品質ですので、辛口シェリー好きの方には自信を持ってお勧め致します。 先月大好評だった「アレキサンダーゴードン社」の“オロロソ”に引き続き、今回はアモンティリャードをご紹介致します。　 これはフロールの香りが爽やかな“フィノ”タイプのシェリーをさらに８年間樽熟成させており、酸化熟成による熟成感と濃厚な味わいが特徴です。 あくまでも品質にこだわる為、生産量も限られており、日本へは年間４０ケースしか入ってこないとか。 本当に美味しいものは大量生産出来ないと言う事でしょうか。 先月のオロロソは早々と売り切れたしまったので、今回も気になる方はお早めに。