ローズバンク・１９９０・１９年（ＯＭＣ）　［ローランド・モルト］　　　　￥１８００ 花畑に紛れ込んだかのようにフローラルで、蜂蜜の香りがとても優しく鼻を撫でてきます。 口に含むとクリーミーな液体が舌をコーティング。 サルビアの蜜を吸っているような穏やかな甘さ広がり、そののち爽やかなハーブとスパイスが舌に残り絶妙な味わい。 余韻でも蜂蜜＆クリーミーが長く持続して、心地よく満たされた気分にしてくれます。 １９９３年に閉鎖されてしまいましたが、多くのファンを持ち、人気と実力を兼ね備えた蒸留所「ローズバンク」　 「買えるうちに買っといた方が良いよ！」と、とあるウイスキー好きの著名人が仰っていましたが、皆さんも「飲めるうちに飲んでおいた方が良いですよ！」

アラン・デビルズパンチボール　［アイランド・モルト］　　　　　　　　　　￥１１５０ 　 香りは瑞々しいオレンジやアプリコットのアイスクリーム添え、その後に蜂蜜が現れ、その奥から軽くピート香が漂います。　 口当たりはアルコール度数のわりに軽やか。　 ゆっくりとフルーツアイスの甘味が舌の上を流れ、喉に落ちると直にナツメグと緑茶が出現し、スモークな余韻へと続きます。 バーボン樽とシェリー樽の良い所取り的な美味しさです。 １９９６年ヴィンテージを筆頭にしたシェリー樽熟成とバーボン樽熟成をブレンド。 通常のノンピートタイプに毎年少量のみ仕込まれるピーティータイプを融合させた初の試みによる限定品。

ブラックスネーク・ＶＡＴ Ｎｏ.1・ファーストヴェノム　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ブレンデッド・モルト］　　￥７５０ シェリーのふくよかな香り、次第にドライイチジク、プルーン、パイナップル、ウッディ、その後スパイシーな香りが鼻の奥に残ります。　 アルコール感のあるしっかりとした口当たり。 厚みのあるシェリーの甘さとコクのある味わい、そしてスパイシーさを舌に残しながら鼻から抜けてきます。　とても楽しいモルトですよ。 面白い企画のウイスキーが発売されました。　 先ずシェリー樽で仕上げた複数の原酒を混ぜます。　 そして樽の内容量の2/3 だけをボトリング。　 その樽に新たに厳選された原酒を入れ、さらに熟成。　 それを繰り返し、どんどん表情の変化していく過程を楽しむ。 どうです？　面白と思いませんか？　 今回入荷したのはその第一弾、最初のボトルです。 ３９０本限定でリリースされ、第二弾は今年の８月頃だそうです。

ＰＭＧ・リベレーション・２０１０（カポヴィッラ＆ビエール） 　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　［マリーガーラント・ラム］　　 ￥１４００ バナナサンデー、レーズン、黒糖、ナツメグ、シナモン等、様々な香りが次々と押し寄せてきます。 口当たりはアルコールを感じない程、驚く程ソフト。 味わいも極めて優しく、そして繊細でありながら大胆。 甘味の少ない大人のラムレーズンとバナナをミックスした味を楽しんだ後、ドライフルーツとナツメグの余韻が長く続きます。　 私の好みに的中した旨さです。 個人的に長らく待っていた期待の逸品が入荷しました。　 イタリアの天才蒸留家「カポヴィラ氏」とアグリコールラムの人気蒸留所「ビエール」のコラボによるスペシャルラム。 数年前に未熟成のホワイトラムが発売されましたが、それがそのまま３年熟成され、やっとボトリングされたのです。　 そのホワイトラムも在庫してますので、変化を飲み比べるのも楽しいですよ。

パリンカ　［ルーマニア・プラムブランデー］　　　　　　　　 ￥７５０ フレッシュなプラム、梅のグラッセ、杏仁、さわやかなハーブとコショウの香りに目がパチクリ。 口に含むと、心地よい甘さが舌の上を占領し、梅酒に漬けた梅の実とその種をカリカリと噛んだ時の味わいが口いっぱいに広がります。　 身体が一気に暖まりそうな飲み心地で、癖になる逸品です。　 プラムのみを原料とし、無添加、無香料という本格的な製法によるルーマニア伝統の酒「パリンカ」。 本国では祝い事にはこれで乾杯し、腹痛のときは蜂蜜を加え、風邪をひいたらコショウを入れ、コレステロールが気になる人はニンニクを漬けるそうです。　 無くてはならない、生活に密着したお酒なのですね。

福来純・秘蔵十年・古々美醂　［熟成みりん］ 　　　　　　　　　　　　　　　￥８５０ 「祖父は、みりんを床下に５年寝かせて、客が来るとふるまっていました。 ある時、そのみりんを飲んだらうまくてね。まいりました。」（蔵元の談話） 本来、みりんは飲物として造られ、調味料に使われ始めたのは江戸時代に入ってからだそうです。 飲物としてのみりんの歴史は古く、中国古来からの『密淋（みいりん）』という甘いお酒が戦国時代の日本に伝わり、日本の材料と文化が融合して『味醂、美醂』となりました。 この蔵元では、今となってはほとんど見られない「昔ながらの製法」を守りつづけています。 まず、優良品種もち米を清酒と同じように醸造、醸造途中に本格米焼酎を添加して米の甘味を残し、エキス分たっぷりの極甘口の酒を造ります。 それを蔵の中で静かに寝かせ、旨味・甘味・香りが深まるまで１０年間熟成させます。 味わいはと云うと、最初の醤油のような熟成香には驚かされますが、口に含むとぼってりと舌に重く、滑らかな甘露飴の甘味とお米の旨味で満たされます。 そして余韻に甘酒の香りが現れます。 まさにポートワインや甘口シェリーのような飲み口です。 昔の日本には、こんな贅沢な物を飲む食文化があったのですね。 ちなみに、ソムリエ・田崎真也氏のレストランでも食前酒として、このみりんの３年熟成品を提供しているそうです。