ダルユーイン・１９８２・２７年（ウイスキーエクスチェンジ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［スペイサイド・モルト］　￥１５５０【税込】 柿、桃、バナナ、プリンの甘く芳醇な香り、その中からピートが微かに漂い出し思わずニッコリ。　 口の中では甘過ぎず辛すぎず、絶妙なバランスで上質の味わいが拡がり、エレガントで繊細、優しい余韻が後を引きます。　 何杯でも飲み続けたくなる優しさのマジックが秘められています。 ウイスキーの名産地であるスペイ川の谷沿いにある『ダルユーイン蒸留所』の原酒はジョニーウォーカーのメインモルトとして重要な存在ですが、シングルモルトとしては殆どは発売されることはありません。　 しかし、ロンドンに拠点を置く酒類販売の有名店『ウイスキーエクスチェンジ社』が日の目を見させてくれました。　 ボトラーズとしての評価も急上昇中の会社だけあり、自信を持ってお薦め出来ます。

アードベッグ・１９９８・カスクストレングス・１１年（ＳＭＷＳ） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［アイラ・モルト］　￥１１００【税込】 燻る石炭、使用後の燻製庫、消毒液、こしょう、パイナップルがのったハンバーググリル等の強烈な香り。 口に含むとミルクチョコレートの甘味を感じた後、消毒液に浸したスモークサーモンが鼻から戻り、うなぎの蒲焼きの余韻に移っていきます。　 とっても奇妙な味わいに、思わず唸ってしまいそう。 モルトマニアが集まる会員制クラブ『スコッチモルトウイスキー協会（ＳＭＷＳ）』が販売するモルトの上質さは既に常識化しているのではないでしょうか。　 その中でもアードベッグは会員の中でとても人気があり、いつも瞬く間に完売。　 今回久し振りに手に入れることが出来ました。　 アイラ好きですら驚く逸品です。

キャンベルタウン・ロッホ・３０年（スプリングバンク） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　［ブレンデッド・ウイスキー］　￥１２００【税込】 塩キャラメル、すっぱいリンゴ、タバコ、カスタードクリーム、等々の多彩 な香りが楽しめます。　 口当たりはマイルドで、クリーミーな味わいが舌に吸い付くようにまとわり、オイリーさと僅かな塩気が舌に残ります。　 オークとスパイスの余韻が心地よく続き、バランスが優れた長熟・低価格なブレンデッドウイスキー。 キャンベルタウンに置いて複数の高品質モルトを産する『スプリングバンク蒸留所』 そのディレクターである「フランク・マッカーディー氏」が納得のいく原酒が手に入った時にだけ生産される「スモールバッチ品」がこれ。　 今までに様々な熟成年数の「キャンベルタウンロッホ」が造られていましたが、これが最長熟成ではないでしょうか。

ヴィユー・ポンタリエ　［フランス産・アブサン］　　　　　　　　￥１３５０【税込】 温かいニガヨモギとフェンネルがポイントとなり調和された香り。 肉圧のカニの香りが微かに感じます。　 口に含むと引き込まれるような甘さに魅了され、僅かな苦味の中に様々なハーブが詰まっています。　 心地よい飲み口に可愛い味わい、かなり上出来のアブサン。　 なんと言っても余韻は最高、たまらない美味しさです。 今やアブサンのナンバーワン蒸留所と言っても過言ではない『エミル・ペルノ社』（ペルノ・リカールとは別 会社）が作る、様々な賞を獲得した自信作。 アブサンのトップブランドが久し振りに日本に輸入されました。　 「スピリッツは酔うと馬鹿になるが、アブサンは頭が冴える」と云われるほど、アブサンの酔い方は他とは違います（？）。　 しかし、決して危険なものではありません。　 “アブサン＝危険”というイメージは当時の社会情勢が造り上げたまったくのデマ。　 こんなに美味しいものを歴史の片隅に押し遣られるのは勿体なすぎます。

カネロ・シングルカスク・１９８９（ニカラグア） 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ヴィンテージ・ラム］￥８５０【税込】 黒蜜やこんがり焼いたトウモロコシ、砂糖醤油、等とってもワクワクする香り。　 口の中では黒糖の甘さが口一杯に拡がり、珈琲のコクで溢れます。　 余韻ではミルク入り珈琲が脳裏に甦ってきます。　 決して甘過ぎることのない正統派のダークラム ニカラグア？　あまりピンと来ない国名ですが、中米で最も広い国土を持つ国です。 私が子供の頃に憧れた、リングの貴公子「アレクシス・アルゲリョ」がこの国の出身なのですが、今でもあの素晴らしいボクシングテクニックが思い出されます。　 メジャーなラムは産出していませんが、この「カネロ」は本格派。 しかもラムとしては珍しいヴィンテージ品です。

イダルゴ・クリーム・アラメダ　［甘口シェリー］　　　　　　　　　￥７５０【税込】 ナッツの優しく甘い香りと、甘酸っぱい爽やかな熟成香がグラスから漂い出てきます。 口に含むと“アーモンドをカラメルで固めたお菓子”の優しくマッタリとした甘さが拡がり、微かな酸味が甘さと調和してベストバランス。　 余韻も長く、安心感を与えてくれる味わいです。 １７９２年に創業された由緒ある、スペインの人気シェリーメーカー『ヴィニコラ・イダルゴ』が造る、甘口シェリー。　 熟成シェリーの「オロロソ」に極甘シェリー「ペドロヒメネス」をブレンドした“デザートシェリーの代表格”。　 イギリスでは大人気のこのタイプ甘口シェリーは、以外と日本での消費量 が少ないのです。　 きっと飲む機会がないだけなのではないでしょうか。　 だってこんなに美味しいんだから！