『ローズバンク・カスクストレングス・１９年（ＳＭＷＳ）』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［ローランド・モルト］　￥１５００【税込】 瑞々しいハーブや新鮮な野菜、そしてレモンケーキの爽やかな甘さ、次第にソフトクリームの香りが鼻を包み込みます。　 口当たりは洗練され、とても優しく、カスタードクリームの舌触りと甘さに加え、花の蜜が口に中に出現。塩キャラメルの余韻がおまけに付いて来ます。 ローズバンク＝薔薇銀行？　 いえいえ、違います。　ここで言うバンクとは堤や岸辺の事。　 「野バラの咲き誇る岸辺」というのが、名前の意味になります。　 既に閉鎖された蒸留所なのですが、その裏に流れる川の土手には野バラが咲き誇っていたそうです。　 香りに花を感じるのは、それとなにか因果関係があるのかも。 ところで、昨今さくら銀行があるのですから、ローズバンクという銀行ががあっても不思議ではないのですが．．．

『アラン・１９９７・シェリーカスク・１２年・グリーンアラン』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［アイランズ・モルト］　￥１０５０【税込】 レーズンやクリームキャラメルの落ち着いた甘い香り。　 開封したてのナッツの袋にオレンジを丸ごと入れ、顔を突っ込んだ感覚。　 口当たりは滑らかで、ねっとりと舌に絡み付き、香ばしいカカオの甘さと苦味が口に拡がり、後から塩気が微かに顔を出します。 「グリーンアラン」と名付けられたこのアランは、蒸留所マネージャー「J・マクッタガート氏」の力量 を試されるカスクになりそう。　 アランのカスクとしては最長の１２年熟成に加えて、名前の頭にグリーンを付けてしまいました。　 事の始まりは緑色を帯びたグレンファークラスを「グリーンファークラス」と言葉遊びで命名したことに始まります。　 これが最高に旨かったことから、それ以後、緑色を帯びた優良モルトにグリーンの名前を付ける事が度々。　 自信があるからこそ付けた“グリーン”の称号。　この力作をお試し下さい。

『ファイナルドロップ・ウエストポート・２００３（グレンモーレンジ９９.９％）』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［ヴァッデッド・モルト］　￥８５０【税込】 バナナケーキ、バニラ、プリン、昔味わった駄 菓子のチョコレート等が優しく流れるように香って来ます。　 口に含むと強いアルコールの刺激と共に、ふくよかなパイナップルの甘さとスパイシーさが楽しめ、値段からは信じられない味わいと熟成感あり。　これはありでしょう。 ナント、９９.９％が「グレンモーレンジ」のヴァッテッドモルトなのです！ 残りの０.１％（７００ml換算で０.７ml）だけ別のシングルモルトを加えているだけ。 そんなの意味あるの？　と思うなかれ、社会には一般では理解出来ない理由が沢山あるのです。　 我々としては旨ければ良い訳で、十分に満足のいくクオリティーに仕上がっています。 ボトラーズから販売されることの無いグレンモーレンジの、隠れた逸品と言えるでしょう。

『ペール・ラバ・ブラン』　［仏・アグリコール・ホワイトラム］　　　￥８００【税込】 サトウキビジュースの甘くふくよかな香り。 普通のホワイトラムとは明らかに違って、香りで悩殺されます。　 口に含むとサトウキビを噛んだ時の甘さが瞬く間に口一杯に拡がり、独特の香りと共に強いアルコール感も加わり口の中はカーニバル。 とってもとってもクセになる味わいです。 おじいさんが１人コツコツとラムを手づくりしていましたとさ。 場所はカリブ海に浮かぶフランス領の小さな島「マリーガーラント島」 水牛が運ぶ採れたてのサトウキビを絞り、そのまま発酵。 出来た蒸留酒を雨水で加水し、ゆっくり手でかき混ぜ、ペロッと舐めて味見をし、決まり事のように小さく頷き完成。　 おじいさんの一日が終ります。 最近話題のアグリコール製法によるホワイトラムの中でも、断トツの人気と美味しさを誇るこのラムは、最近フランスの投資家に買収され設備を一新。　 おじいさんの手から離れ、新しいラムに生まれ変わろうとしています。　 パイレーツオブカリビアンの時代にタイムスリップしてしまったかのようなこのラムは、 これで幻となるのでしょう。

『ボデガス・ロブレ・ペドロヒメネス・セレクシオン・１９２７』 　　　　　　　　　　　　　　［スペイン・極甘味果実酒］　３０ml／　￥１１００【税込】 ソフトレーズン、黒糖、洋梨、コーヒーの魅惑的な甘い香り。　 トロ〜リと滑らかな液体を口に入れると、まるで上質レーズンを口に頬張り込んだかのような甘さと微かな酸味の素晴らしいバランスを楽しめ、喉に流し込むのが勿体無く感じます。　 美味しいかりんとうを食べた後の余韻も楽しめ、十二分に満足のいく逸品。 飲まないと後悔しますよ〜！ ２年連続１００点満点でゴールドメダル獲得！！ フランス生産者協会主催の世界的ワインの大コンクール「Vinalies Paris」に於いて、コマネチ以上の快挙を成し遂げたのが、スペインはアンダルシアで造られた「モンティーリャ・モリレス」のこの極甘口ワイン。 ペドロヒメネスといえばシェリー酒が有名ですが、このモンティーリャ・モリレスは酒精強化しなくても十分な糖度があるそうです。　 完熟のペドロヒメネス種のぶどうを天日干しをしてレーズン状態に、それを絞ってトロトロになった糖度の高いジュースを原料にワインを醸造、１９２７年から続くソレラシステムで熟成させています。　 ８１年間もの息吹がこのワインには吹き込まれているのです。