クロフテンギア 1997・バーボンカスク [ハイランドモルト] ¥1050【税込】
湿ったピートや同じく湿った木材、収穫したばかりの穀物の香りがします。
口に入れた途端、スモーキーさが爆発。そして徐々に舌の上に甘さが感じられるようになり、スモーキーな余韻と共に大きな満足感を得られます。
残念なのが、386本の限定品。イギリスでも大好評で既に売り切れだそうです。
このモルトはローランド地区との境界線近くにある「ロッホローモンド蒸留所」で造られています。
ここが驚きなのは、ヘビーピートからフルーティーなものまで8種類のブランドのモルトを蒸留している事です。その秘密はアルコール蒸気の流れをコントロールできる特製の蒸留器にあり、それにより様々なタイプのモルトを生産する事ができるそうです。
その中でも一番「ヘビーピート」なのが、この『クロフテンギア』
しかも今回は「バーボン樽熟成」と「シェリー樽フィニッシュ」の2種類が入荷しました。
2種類の樽による熟成の違いがここまでハッキリとしているのは珍しく、それぞれ個性的な表情をしています。飲み比べるとその違いの大きさ驚かされること間違い無し。
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クロフテンギア 1996・シェリーフィニッシュ[ハイランドモルト]¥1050【税込】
こちらは上記の物とは全く違い、とても濃い琥珀色なのに驚かされます。
香りは同じくピート満載なのですが、微かにアプリコットのフルーティーな甘い香りがします。
味わいはとても複雑で、フルーティーな甘味から始まり、色々な顔が次々に現れ、そして最後にコーヒーの心地よい苦味で締めくくられます。
こちらは380本限定、やはりイギリスではすぐに売り切れたそうです。
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マッカラン 8年・シラーフィニッシュ(Mマクダヴィッド)
[スペイサイドモルト] ¥850【税込】
ナッツや甘いカラメルの香りがし、シェリー香は無いもののマッカランの香りがしっかりあります。
口に含むと甘い液体が口一杯に拡がり、次第にスパイシーさが表れ、まったりとした余韻へと流れて行きます。
このマッカランはとても数奇な運命をたどっています。 まず初めに、マッカランとしてはほとんど行われないバーボン樽にて熟成。
その後、スパイシーでタンニン豊富な仏ローヌ地方北部を代表する赤ワイン『エルミタージュ』の熟成樽にて仕上げの熟成。
しかもこのエルミタージュは、この地方を代表する生産者『Eギガル』のものです。
そして最後に、ウイスキー好きの聖地『アイラ島』に運ばれ瓶詰めされました。
育ちは全く違えど、確かにマッカランの輪郭をしていて、マッカランの血縁の強さをまざまざと感じます。恐るべしマッカラン!
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ルイスフェリペ・グランリゼルヴァ』[スペインブランデー] ¥1950【税込】
「スペイン最高峰のブランデー」「ブランデーをシェリーで加水したような味わい」
「王侯貴族にも愛された60年熟成品」等の宣伝コピーにひかれ、迷った挙げ句に入荷を決定しました。
しかし、仕入れて大正解。 これがすごいんです。
色合いはブランデーらしからぬ濃いコーヒー色をしており、60年もの時の長さを感じます。
香りはオロロソシェリー、糖蜜、香ばしいコーヒー等、とても芳醇で思わず笑みが溢れます。
アルコールの強さを感じないベルベットのような舌触りの液体が口に拡がり、程よい甘さと十分すぎるほどのコク、心地よい苦味が調和して完璧なバランスを保ちます。
スペインの至る所のバルで、自慢げに飾られているこのブランデーは地元でも別
格の扱いをされており、ワインやシェリーが数百円なのに比べ、このブランデーは一杯3000円以上と値段も別
格です。
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福来純・秘蔵十年・古々美醂 [みりん] ¥800【税込】
「祖父は、みりんを床下に5年寝かせて、客が来るとふるまっていました。
ある時、そのみりんを飲んだらうまくてね。まいりました。」(蔵元の談話)
本来、みりんは飲物として造られ、調味料に使われ始めたのは江戸時代に入ってからだそうです。
飲物としてのみりんの歴史は古く、中国古来からの『密淋(みいりん)』という甘いお酒が戦国時代の日本に伝わり、日本の材料と文化が融合して『味醂、美醂』となりました。
この蔵元では、今となってはほとんど見られない「昔ながらの製法」を守りつづけています。
まず、優良品種もち米を清酒と同じように醸造、醸造途中に本格米焼酎を添加して米の甘味を残し、エキス分たっぷりの極甘口の酒を造ります。
それを蔵の中で静かに寝かせ、旨味・甘味・香りが深まるまで10年間熟成させます。
味わいはと云うと、最初の醤油のような熟成香には驚かされますが、口に含むとぼってりと舌に重く、滑らかな甘露飴の甘味とお米の旨味で満たされます。そして余韻に甘酒の香りが現れます。
まさにポートワインや甘口シェリーのような飲み口です。
昔の日本には、こんな贅沢な物を飲む食文化があったのですね。 ちなみに、ソムリエ・田崎真也氏のレストランでも食前酒として、このみりんの3年熟成品を提供しているそうです。
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