『アードモア・１９８５・カスクストレングス・２３年（ＳＭＷＳ）』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［スペイサイド・モルト］　￥１８５０ ココナッツをトッピングしたソフトクリーム、ピーチ、熟し切っていないバナナ等の香り、次第に麦芽の香りが現れてきます。　 口に含むとドッシリとしたコクと、落ち着きのあるレーズンビスケットの甘さが口に拡がり、微かに塩気を残しながら、スパイシーな深い余韻が訪れます。　 とても満足感に溢れた、ソサエティらしいモルトです。 オフィシャルでもボトラーズでも、ほとんど販売される事がないのでご存知の方は少ないのではないでしょうか。 ほとんどの原酒は『ティーチャーズ』他のブレンデッドウイスキーにブレンドされ、その存在感を示しています。 特筆すべき点は２００１年まで採用していた『石炭直火焚き蒸留』 「香ばしく力強い味わいが得られる」と言われるこの方法は、スコットランドでは現在行われておらず、世界的に見てもニッカの『余市』ぐらいではないでしょうか。 生産効率優先の為に失われつつある「スコッチ伝統の味わい」がまた１つ消えつつあります。　 『石炭直火焚き』だからこそ出せるこの味わいを脳裏に焼き付けておきたいものです。

『タリスカー・１２年・フレンズオブクラシック』　［アイランド・モルト］　￥１０５０ スモーキーな香りの存在感が大きく、その香りの周りにバナナやアプリコットの柔らかい香りが揺らいでいるかのよう。　 口の中ではオイリーな口当たりの液体が、リッチで瑞々しいフルーツの甘さを隅々まで運びます。　 舌の上に胡椒のスパイシーさを残しながら、フルーツのワクワク楽しい余韻が持続。 大切に大切に味わいたい、そんなモルトです。 ディアジオ社のクラシック・モルツ・シリーズのファンが組織するグループ「フレンズ・オブ・クラシック・モルツ」の創設１０周年を記念して、ヨーロッパの一部の国で限定販売され、日本ではあまりお目にかかれなかった逸品です。　 ヨーロピアンオークのシェリー樽で熟成された、スタンダード品とはひと味もふた味も違う優れものなのです。

『ビッグ・ピート（ダグラスレイン）』　［ブレンデッド・アイラモルト］　　　￥７５０ 炭袋、航海一週間目の船底、サバを火に炙って出た油、燻煙と燻煙庫の中の網などの香り。 口に含むと、プリンの甘さを感じたかと思うと、直ぐにそれを覆い隠すスモーキーさと塩気。　 そして、味わいそのままの余韻が忘れる頃まで長〜く続きます。 これは凄い！　低価格でありながら、とても贅沢にモルトをバッティングしたブレンデッドモルトです。 使われている原酒は、閉鎖後も絶大な人気を誇る貴重な「ポートエレン・１９８３」、そして「アードベッグ１６年」「カリラ」「ボウモア」の４銘柄。 しかも、大量生産ではなく、５樽以下のスモールバッチ。　 そのうえノンチルフィルターと、モルト好きを唸らせる品質重視な作りによる、本格指向のモルトです。

『トロワ・リビエール・・セロン・１９９９・シングルカスク・１０年』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ［マルティニーク・ラム］　￥１２５０ 紅茶、梅酒、南国の香辛料などの香りと、カリブの果 樹園に吹く暖かい風を頬に受けたかのような、繊細で上品な香りがします。　 口の中では水分たっぷりのプラムを頬張ったかのような爽やかでジューシーな甘さが拡がり、徐々に様々なスパイスで被われます。　 清々しい余韻と共に、南国の貴婦人が目の前に現れちゃいそうです。 カリブ海に浮かぶ、フランス海外県の小さな島「マルティニーク」　 その地で作られるアグリコール製法の「フレンチ・クレオール・ラム」の中でもトップクラスの人気を誇るのが『トロワ・リビエール』です。　 そして今回、貴重な“単一畑”による“シングルカスク・ラム”を限定販売しちゃいました。　 因に此の手のラムは１０年間の熟成で、シングルモルト２０〜２５年の熟成感があるそうですよ。

『ヘブンヒル・１９９９・セブンヘブン・１０年』　［バーボン］　　　　　　　￥９５０ アメリカのチェリージュース、メロンキャンディー、マルセイバターサンド、ミキプルーンなどの濃厚な甘い香り。　 口の中では、ボディが厚く期待を裏切らないフルーティーでウッディーな甘さが拡がります。　 後味にナツメグなどのスパイスを残しながら、高アルコールで熱くなった身体がクールダウンされるまで続く余韻が素晴しい。　 アルコール５９.７％の強さは感じずに軟らか、そして１０年以上の熟成感があります。 私のだ〜い好きな「ヘブンヒル蒸留所」による“シングルカスク”で“バレルプルーフ（加水無し）”というマニア向けのナチュラルな優れものがリリースされました。 　 因に「セブンヘブン」とはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の天国にある７つの階層で天使の住処だそうです。 という事はこのボトルの中に天使がうごめいていて、飲み手を天国にいるかのような酔い心地に誘ってくれるのでは・・・と想像してしまいます。

『ペリック』　［煙草リキュール］　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￥９５０ 癒される程の爽やかな香りの中は、花の蜜とハーブ。　 草原にある花畑に微かに潮風が吹き込んできます。　 口の中では、柔らかい花の蜜の甘さに心休まり、突如現れる青海苔、青海苔、ハーブ、そしてまた青海苔。 口に残った穏やかな甘さが過ぎ去ると、清々しいハーブの余韻が口の中を満たします。 これ程までに繊細でバランスに富んだリキュールには、なかなかお目にかかれません。 先鋭的なアブサン蒸留家であり、アブサン研究の第一人者、そして現在のアブサン規制緩和に多大な貢献をした「テッド・Ａ・ブロー氏」がつくる、渾身の逸品。 ルイジアナのネイティブアメリカンに、４００年以上前から伝わる伝統的なタバコに『ペリッキ葉』と言うのがあります。　 これは煙草の葉をオーク樽に１年間漬け込み、加圧、発酵させた貴重なタバコ。　 それをふんだんに使い、少量生産された貴重なリキュールがこの『ペリッキ』です。 酒類品評会でも話題になり、数々の受賞歴もあります。